土の下 ― 2005/08/13 01:55
この前までは
灌漑を作るための
少し壊れた鋤で
掘る穴
彼女は哀しげに
でも 手を休めずに
掘り続ける
ちょうど
子供が入るくらいの
穴を
空には
憎しみの鉄が
轟音を響かせ
彼女は少し身をすくめ
通り過ぎるのを
待っている
それでも 手は休めないで
土の下に
埋められたものが
さらに
深い深い地中のものによって
未来を奪われたことを
彼女は知らない
埋め終わった後
彼女は
花がない代わりに
せめて
涙を手向けようとしたが
砂と埃で
すぐに消えてしまった
分類:社会的
製作:2002年1月18日
灌漑を作るための
少し壊れた鋤で
掘る穴
彼女は哀しげに
でも 手を休めずに
掘り続ける
ちょうど
子供が入るくらいの
穴を
空には
憎しみの鉄が
轟音を響かせ
彼女は少し身をすくめ
通り過ぎるのを
待っている
それでも 手は休めないで
土の下に
埋められたものが
さらに
深い深い地中のものによって
未来を奪われたことを
彼女は知らない
埋め終わった後
彼女は
花がない代わりに
せめて
涙を手向けようとしたが
砂と埃で
すぐに消えてしまった
分類:社会的
製作:2002年1月18日
やちまなこの空 ― 2005/08/09 01:16
ほんの数日前、僕は道端に落ちていた鏡の破片を覗き込んでみるとそこに〈眼〉があることに気付いた。それは道の中から僕を見つめていた。鏡は心なしか歪んでいるみたいだった。その歪んだ鏡の中の歪んだ〈眼〉から、とめどもなく涙があふれてくれば、この辺は海水のような涙できっと大変なことになるだろう。その涙で海ができれば、僕は泳げないから溺れてしまう。他人の涙はその人だけの薬のようで、僕には気分の良いものではないかもしれないけれど、僕の涙だったら、僕だけが気分が良くなるのだろう。僕は気分が良いままユラユラと涙の海底に沈んでいき、涙の海水を飲んでしまった内蔵からユックリと気分の良いまま溶けていく。僕が混ざっている涙の海は水かさを増していって、ノアの箱舟の建造を邪魔して、本物の海を覆いつくし、街や山を沈めていく。その間、薄くなってしまった涙のせいで気分が良いのが変わってしまった僕は溶けるのをやめてしまう。そして海の底で次第に過飽和になっていき、鏡の破片の中で〈口〉になって、涙である海水を(もちろん本物の海水と分けて)吸い込んで、まるで何事もなかったようにしてから、再び〈眼〉になって僕をみつめるまで、鏡の中で〈空〉になっているのだろう。
分類:散文詩
製作:2001年10月27日
備考:やちまなこ(谷地眼)=湿地帯などにできる底無し沼(らしい)
分類:散文詩
製作:2001年10月27日
備考:やちまなこ(谷地眼)=湿地帯などにできる底無し沼(らしい)
悲しくなって ― 2005/07/17 01:57
悲しくなって
森へ行った
でも
理由が見つからなかった
優しくなりたくて
花を見た
でも
涙は止まらなかった
森を抜けて
丘へ出た
広い空
遠い雲
悲しみなんて
ちっぽけなもの
分類:若気の至り(暫定分類)
製作:1990年7月くらい
森へ行った
でも
理由が見つからなかった
優しくなりたくて
花を見た
でも
涙は止まらなかった
森を抜けて
丘へ出た
広い空
遠い雲
悲しみなんて
ちっぽけなもの
分類:若気の至り(暫定分類)
製作:1990年7月くらい
最近のコメント